クレジットカードはどのような審査基準のもと審査されるのでしょうか?
クレジットカードは、発行する会社やカードの種類によって審査難易度が異なります。
審査に不安がある方、一枚目のクレジットカードを確実に作りたいという方は審査基準が甘いクレジットカードに絞って申し込みするのがポイントとなります。
今回は、クレジットカードの審査基準や審査に通りやすくするコツなど、クレジットカード審査に不安がある方向けの内容となっています。
あわせて審査基準が甘いクレジットカードもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードの審査基準
クレジットカードの審査基準は、カード会社やクレジットカードの種類によって異なります。
審査に通るために必要な年収や入会資格などは各クレジットカードで異なります。
利用者の多い一般的なクレジットカードを例に審査基準を見てみましょう。
カード | 必要年収 | 入会資格 | 年会費 |
---|---|---|---|
イオンカード | 10~150万円 | 高校生を除く18歳以上の方 | 無料 |
楽天カード | 10~150万円 | 高校生を除く18歳以上の方 | 無料 |
オリコカード | 150万円以上 | 高校生を除く18歳以上の方 | 無料 |
JALカード | 200万円前後 | 高校生を除く18歳以上の方 | 2,000円 |
JCBカード | 200万円前後 | 高校生を除く18歳以上の方 | 1,250円 |
アメリカン・エキスプレス・カード | 300万円以上 | 安定した収入のある20歳以上の方 | 12,000円 |
ダイナースクラブカード | 400万円以上 | 安定した収入のある27歳以上の方 | 22,000円 |
年会費無料のクレジットカードを審査通過するのに必要な年収
傾向としては、年会費無料のクレジットカードは審査通過に必要な年収はそれほど高くありません。
パート・アルバイトでも入会しやすいので、年収は150万円程度もしくはそれ以下でも審査通過は十分可能です。
また、18歳以上から入会できることからも学生や専業主婦をターゲットにしているクレジットカードも多いです。
学生や専業主婦の年収は100万円以下がほとんどですから、年収が低くても審査通過する可能性が高いことが推測できます。
年会費有料のクレジットカードを審査通過するのに必要な年収
年会費有料のクレジットカードでも、18歳以上から申込可能であれば審査通過に必要な年収は200万円程度です。
クレジットカードは基本的に社会人になれば誰でも入会できるように発行されているので、必要な年収はそれほど高くなくて大丈夫です。
国税庁の発表によれば、平成29年度の20歳未満の平均年収は132万円ですから、18歳、19歳の社会人でも容易に入会できる可能性が高いのです。
入会資格20歳以上のクレジットカードを審査通過するのに必要な年収
クレジットカードによっては入会できるのが20歳以上~としているものもあります。
傾向として20歳以上で入会可能なクレジットカードは安定収入がある社会人を対象に発行しています。
国税庁の発表によれば平成29年度の20歳代の平均年収は324万円ですから、入会資格20歳以上のクレジットカードの審査に通るのに必要な年収は300万円以上としています。
クレジットカード審査の仕組み
クレジットカードの審査に通るためには審査の仕組みについて知って置かなければいけません。
審査内容と基準はカード会社によって多少異なりますが、審査する項目や方法など基本的な部分は同じです。
クレジットカードは、カード会社に信用でお金を立て替え払いしてもらいます。
そのため、審査では「この人はお金を貸せるだけの信用があるか?」を判断してカード発行の可否を判断しています。
申込者の信用の度合いは次の2つの審査方法で判断しています。
- 自動審査
- 手動審査
それぞれの審査の仕組みを見ていきましょう。
1.自動審査・スコアリングシステム
クレジットカード会社は、はじめに申込書の内容を基に、その人は信用できる人間なのか審査します。
申込書には年収や勤務先情報、家族構成、居住形態など様々な項目がありますが、それを審査担当者が一つ一つ確認して判断するのでは、とうてい間に合いません。
また、人が審査するということは、担当者によって判断基準が異なったりミスが発生する恐れがあります。
そのような問題を解決するために、申込書の内容はコンピューターによる自動審査が採用されています。
あらかじめカード会社が定める基準に基づき、各項目を点数付けしていきます。
たとえば、年収300万円以上なら5点、勤続年数1年未満なら1点といった具合にです。
点数付けされる項目の一例
- 雇用形態
- 勤続年数
- 年収
- 年齢
- 居住形態
- 居住年数
- 同居家族
- 他社借入
このような点数付けによる審査方法を、「自動審査」や「スコアリングシステム」と言います。
申込書の内容をすべてスコアリングすると、合計点数がはじき出されます。
その合計点数が合格点に達していれば次の審査へ、合格点に達していなければ否決と判断します。
2.手動審査
自動審査をクリアすると、手動審査へ移ります。
手動審査では、「申込者がクレジットカードの利用代金を遅滞なく返済してくれる人なのか」を重点的にチェックされます。
その判断基準は「在籍確認」「社内情報」「個人信用情報の開示」によって行われます。
在籍確認
カード会社は、申込者が申告した勤務先に本当に在籍しているかどうかを確認します。これを在籍確認と言います。
在籍確認は、勤務先に電話をかけて行われます。
電話の内容はカード会社によって異なりますが、本人が在籍していることが確認できれば基本的に終了します。
• 在籍確認の例
従業員「伊藤は只今、席を外しております」
カード会社「そうですか。では、後ほど電話をかけ直します」
このように、申込者本人が電話に取り次ぐことができなかったとしても、その職場に「在籍していることを前提とした返答」がされれば、在籍確認は終了となります。
また、本人が電話に取り次いだ場合もすぐに在籍確認は終了するか、氏名と生年月日などを確認して終了とするカード会社が多いです。
近年は、在籍確認しないカード会社も増えてきています。
在籍確認の電話については「クレジットカード審査の在籍確認の電話は必ずくる?不安な人へ」でもまとめていますので参考にしてみて下さい。
社内情報
カード会社は、顧客とのやり取りを全て記録しています。
手動審査では、申込者が過去に何らかのトラブルを起こしていないか社内情報を確認します。
確認した結果、トラブルを起こしていたことが判明すれば、審査落ちにする可能性が高いです。
社内情報は半永久的に残るので、一度でも問題をお越していると、そのカード会社が発行するクレジットカードを作るのは難しいです。
Aカード会社が発行するクレジットカードCやDに申し込みしても審査落ちになる可能性大
カード会社によっては、複数の種類のクレジットカードを発行していますが、その場合、クレジットカードが違っても発行するカード会社が過去にトラブルを起こした相手だと審査落ちする可能性が高いです。
個人信用情報の開示
クレジットカードやローンを利用すると、その利用履歴は個人信用情報機関で登録・管理されています。
個人信用情報機関に登録されている情報はクレジットヒストリーと言います。
カード会社は、審査で個人信用情報機関に照会して申込者のクレジットヒストリーを必ず確認します。
クレジットヒストリーを見ることで、申込者が過去に延滞したり踏み倒ししたりしていないかどうかが簡単にわかります。
延滞や踏み倒しは信用を欠く行為ですので、そういった情報がクレジットヒストリーに記録されていると審査落ちする可能性が高いです。
クレジットヒストリーについては「クレジットヒストリー(クレヒス)とは?その重要性と影響」の記事でまとめてますので、参考にどうぞ。
クレジットカード審査に通りやすくなるポイント
クレジットカード審査に通りやすくなるポイントをご紹介します。
クレジットカードは一度でも審査落ちすると、他のカードに申し込んでも審査通過が難しくなります。
無駄に審査落ちしてしまうのを避けるためにも、一発で審査通過できるよう対策を立てておきましょう。
虚偽・記入ミスしない
クレジットカード審査において虚偽申告は高確率で見抜かれます。
嘘が発覚した時点で審査落ちします。
特に審査で重要となる年収、勤務先、借り入れ状況の項目は100%嘘を見抜くと言っても過言ではありません。
また、記入ミス・入力ミスでも虚偽扱いとなり審査落ちすることがあるので、十分注意しましょう。
申込書の項目はできるだけ埋める
申込書の項目には任意とするものもありますが、できる限り埋めるようにしましょう。
また、丁寧に記入することも信用を高める要素となります。
キャッシング枠はつけない
クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠は、それぞれ適用される法律が異なります。
- ショッピング枠:割賦販売法にもとづく審査
- キャッシング枠:貸金業法にもとづく審査
キャッシング枠を希望すると、それだけ審査ハードルは上がります。
また、貸金業法では総量規制の関係上、年収3分の1を超える借り入れはできません。
仮に年収150万円ですでに50万円の借入をしている場合は、キャッシング枠をつけることはできませんし、希望したことで「無計画な人」とみなされ審査落ちしてしまう可能性が高いです。
キャッシング枠を希望しなければ、カード会社は「貸し倒れん可能性が低い」と判断し審査通過しやすくなります。
多重申し込みしない
短期間に何社も申し込みすることを多重申込みといいます。
多重申し込みする人は、「お金に困っている」「利用代金の支払いを踏み倒す可能性が高い」とカード会社から疑いの目で見られ審査落ちしやすくなります。
1ヶ月で3社以上申し込みすると審査落ちの可能性が高くなるので、申し込みは1社ずつ丁寧に行うようにしましょう。
審査が不安な人は消費者金融系クレジットカードに申し込む
クレジットカードは大きく分けて、
- 銀行系
- 交通系
- 信販系
- 流通系
- 消費者金融系
の5種類あり、銀行系がもっとも厳しい審査をするとされています。
審査が不安という方は、もっとも難易度が低い消費者金融系クレジットカードに申し込むと、審査通過の可能性が高まります。
クレジットカード審査に通らない理由
以下の項目に当てはまる人はクレジットカード審査に通らない可能性が高いです。
- ブラックリスト入りしている
- 虚偽の申し込みをした
- クレジットカードやローンを利用したことがない
- 同じカードに申し込んだ
ブラックリスト入りしている
ブラックリスト入りするとは、個人信用情報機関に延滞や債務整理などの金融事故情報が記録されている状態のことを指します。
過去に次のいずれかを金融事故を起こしているとブラックリスト入りします。
- 長期延滞(61日以上or3ヶ月以上)
- 強制解約
- 代位弁済
- 債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)
ブラックリスト入りすると、5年~10年間は個人信用情報機関から消えませんので、その間はクレジットカード審査に通りません。
虚偽の申し込みをした
申込書に嘘の情報を記入して申し込んだ場合も審査落ちになる可能性が高いです。
また、故意ではないにしろ間違った情報を記入してしまった場合でも虚偽扱いとなり審査落ちになることがあります。
カード会社は、申込書の内容が嘘なのか間違ってしまったのか判断できないので、申込書は正直かつ正確に記入するようにしましょう。
クレジットカードやローンを利用したことがない
これまでクレジットカードやローンを一度も利用したことがないと、クレジットヒストリーは真っ白な状態です。
このクレジットヒストリーが真っ白な状態はスーパーホワイトと言い、「きちんと支払いできる人なのかわからない」「信用を与えてもいい人なのか判断できない」となるので審査落ちしやすいです。
スーパーホワイトについては「スーパーホワイトだとクレジットカードは作れない?その真相と解決法」こちらの記事でもまとめていますので、参考にしてみて下さい。
同じカードに申し込んだ
一度審査落ちしたカードに再度申し込んでも審査通過する可能性は低いです。
審査落ちしたときよりも、年収が増えた勤続年数が長くなったなど、プラスになっていないと審査に通るのは難しいです。
クレジットカードの申し込み履歴は個人信用情報機関に半年間残るので、最低でも半年以上空けてから申し込むといいでしょう。
再申し込みについては「クレジットカード審査に落ちて再申し込みする際に絶対注意すべき点とは」の記事も参考にどうぞ。
審査基準の厳しい甘いの判断基準
クレジットカードの審査基準が厳しいのか?甘いのか?その判断基準のポイントは2つあります。
- 発行会社がどこか
- 入会申し込み資格
クレジットカードの審査は発行会社によって基準が異なります。
高年収を必要とするクレジットカードもありますが、一般的に
- 信販系
- 流通系
- 消費者
- 金融系
のカードは審査難易度が甘い傾向にあります。
入会申し込み資格も発行会社によって異なります。
一般的なクレジットカードでは入会申し込み資格が
「18歳以上で、ご本人または配偶者に安定継続収入のある方」となっています。
申し込みする本人に収入がないまたは収入が少なくても配偶者に安定収入があれば申込可能としています。
次に、
「18歳以上で、ご本人または配偶者に安定継続収入のある方。または高校生を除く18歳以上で学生の方」
といった入会申し込み資格のクレジットカードも多いです。
このクレジットカードは学生も表記されているので、学生も対象としていることから、そこまで審査が厳しくないことが伺えます。
中には、
「満18歳以上の方(主婦、アルバイト、パート、学生も可)」
このように安定収入が条件に入っていないクレジットカードもあります。
他のクレジットカードとは違って安定収入を条件に入れていないことあら、審査基準が厳しくないと言えます。
クレジットカードの審査基準は、発行会社が設定する申込資格からある程度推測することが可能なのです。
審査が甘いクレジットカード
クレジットカード審査は、発行会社によって難易度が違います。
審査が甘いクレジットカードは、
- 申込資格が甘い
- 流通系・信販系・消費者金融系クレジットカードである
このような特徴があります。
クレジットカードは下記のように審査難易度が異なります。
- 銀行系
- 交通系
- 信販系
- 流通系
- 消費者金融系
上から順に審査が厳しくなっており銀行系はもっとも審査が厳しくなります。
審査が甘いクレジットカードについては「審査が甘いクレジットカード10選!おすすめはコレ【2019年版】」でまとめていますので、参考にどうぞ。
まとめ
今回の解説内容をまとめると・・・
- クレジットカードの審査基準は発行会社とカードの種類で異なる
- 年会費無料で18歳以上から申込可能なクレジットカードは審査難易度が高くない
- クレジットカード審査に通りやすくするコツは申込みの仕方にあり
- 審査基準が厳しい・甘いの判断は発行会社と申込資格を参考にすると良い
- 信販系・流通系・消費者金融系は審査が甘い傾向にある
クレジットカードはすべてが同じ基準で審査しているわけではありません。
審査が厳しいカードもあれば審査が甘いカードもあります。
審査に不安があるという方、確実に1枚目を取得したいという方は流通系・消費者金融系のクレジットカードに絞って申し込みするといいでしょう。