クレジットカードの新規発行を申し込むとき審査を受けなければならないのですが、その過程で在籍確認のために、クレジットカード会社からの電話が来ます。
在籍確認のための電話を受ける人にとっては不安を抱き、中には嫌う人がいると言っても過言ではないのですが、実はその電話が来るとはかぎりません。
そこで今回、クレジットカード審査の在籍確認で不安を抱く人達に向けて在籍確認の電話に関して知っておきたい情報をご紹介いたします。
在籍確認の電話とは
在籍確認とは簡単に説明すると、申込者の勤務先に電話がかかって、本当にその勤務先に在籍しているかどうかを確認するための審査方法、または本人確認方法です。
インターネットでの申し込みを仮定して説明すると、クレジットカードの新規発行を申し込んだときに、勤務先の入力欄があります。
申込者は、自分の名前や生年月日や住所などの個人情報を入力するだけでなく、その勤務先の情報(住所や電話番号など)をさらに入力して、申し込みの手続きを完了します。
申し込みの手続きを完了すると審査になるのですが、その過程で、勤務先にクレジットカード会社からの電話がかかってくるというわけです。
クレジットカードの電話確認の種類
クレジットカードの電話確認の種類は大きく分けて、
- 在籍確認
- 本人確認
- 保護者などの親権者への電話確認
などが挙げられます。
在籍確認は上記の説明の通りです。
本人確認は文字通りの意味で本人が申込時に入力した電話番号に、クレジットカード会社は電話をかけるのですがそれが固定電話でも携帯電話でも問いません。
保護者などの親権者への電話確認についてですが、これは未成年(18歳以上)がクレジットカードの新規発行の申し込み時に適用されると言われています。
すでに成人を迎えた人だと、親権者への電話確認は滅多にありません。
なぜそう言い切れるのかと言いますと、申込者本人がすでに働いており収入を確保していることにあります。
それでも、親権者への電話確認が来るというのは、
- その人が主婦または主夫
- 無職
収入を得ていないにも関わらず、クレジットカードの入会申込を行っているのではないかと考えられます。
在籍確認がなしのケースはある?
在籍確認がなしのケースはあります。
そう断言できる理由は、クレジットカード発行のスピードと、審査にかかるコスト削減のためにあるからです。
近年では、在籍確認を行わないクレジットカード会社が増えており、その理由は先ほど説明したとおりにあります。
消費者金融などのノンバンク系金融機関が扱うカードローンの話しになるのですが、ノンバンク系金融機関の多くが、即日融資可能のカードローンを扱っています。
なぜ即日融資を可能にしているのかというと、審査を行うのは機械だからと言われているからです。
もう少し具体的に説明しますと、機械による審査を可能としているのは、スコアリングシステムを導入していることにあります。
このシステムは、個人および企業の信用度を数値化するというもので、その数値が高ければ高いほど、信用度が非常に高いことを意味するのです。
スコアリングシステムによって、そのカードローンは即日融資を可能としているのですが、クレジットカードの審査も、スコアリングシステムを導入した機械が行っているのがほとんどです。
まとめると、在籍確認がないままクレジットカードの審査が通るのかと言えば、そうとはかぎりません。
在籍確認はあくまで、本人確認のための手段のひとつだからです。
在籍確認なしの確率が高くなるケース
在籍確認なしの確率が高くなるケースは、
- ショッピング枠のみ申し込みをしている
- スコアリングに基づいた審査のために早いから
- クレヒスを含む信用情報に問題がない
などが挙げられます。
そこで、この3つを次に挙げて、内容を詳しく解説していきます。
ショッピング枠のみ申し込みをしている
ショッピング枠のみ申し込みをしているというのは、簡単に説明すると、キャッシング機能がない、買い物限定に利用できるクレジットカードです。
ショッピング枠のみの申し込みでなぜ在籍確認なしの確率が高くなるかと言うと、リスクが低いからです。
リスクが低いと断言できるのは、キャッシングを利用しないことにあります。
キャッシングを利用するためにクレジットカードを申し込むのであれば、審査はワンランク上に厳しくなると考えたほうがいいでしょう。
スコアリングに基づいた審査のために早いから
スコアリングシステムに基づいた審査のために早いからというのは、そのスコアリングシステムを導入している機械が、申込者の審査を行ってくれることにあります。
「在籍確認がなしのケースはある?」という見出しでもスコアリングシステムについて詳しく説明していますが、スコアリングシステムを導入することで、審査期間が即日に終わるケースがほとんどだからです。
審査にかかる時間とコストを削減するために、クレジットカード会社にとってスコアリングシステムの導入は重要だと言えるでしょう。
クレヒスを含む信用情報が良好
クレヒス(クレジットカードヒステリー)を含む信用情報に問題ないという人のほうが、在籍確認が非常に少ないと言えます。
なぜかと言いますと、その人は支払いを滞納せず、堅実に料金を支払い続けているだけでなく、料金の踏み倒しや自己破産と言った、信用情報に残るくらいの金融事故を起こしていないからです。
ちなみに金融事故とは、長期的な滞納や料金の踏み倒しや自己破産などを行ったことで、信用情報に傷が付き、ブラックリストに金融事故者の名前が掲載されている状態のことを言います。
ブラックリストに名前が掲載された時点で、クレジットカードの利用は非常に困難と考えたほうがいいでしょう。
申し込みの多い春先にカードに申し込む
クレジットカードの申し込みが多い春先は、カード会社も忙しくなるため、全部の申込者に対して在籍確認をする余裕がなくなります。
そのため、春先は在籍確認をしない確率が高くなります。
審査が早いクレジットカードに申し込む
審査が早いクレジットカードの場合は、通常のクレジットカードよりも在籍確認を省略してしまう傾向があります。
在籍確認をするとその分時間がかかってしまうため、クレヒスに問題があったりして本当に必要な場合のみ在籍確認を行うようです。
そのため、審査が早いクレジットカードは在籍確認を行わない確率が高いと言えます。

在籍確認を行う理由
在籍確認を行う理由は本人確認のためなのですが、もうひとつの理由は、クレジットカードの申込者の情報照合にあります。
情報照合について具体的に説明しますと、申込者の情報は、CICなど指定信用情報機関に集められています。
申込者に関して、どのような情報が集められるのかというと、
- 住所と生年月日と氏名と電話番号
- 勤務先の名前と電話番号
- 運転免許証番号やマイナンバーカードの番号など
- クレジットカードやローンなどの利用履歴と返済履歴など
などです。
新規にクレジットカードを発行する際は、在籍確認のために、勤務先などに電話がかかってくる可能性は高いです。
しかし、別のクレジットカードを発行する場合、申し込みのときに記載した内容と、信用情報が一致すれば、在籍確認が行われないのがほとんどでしょう。
在籍確認の内容
在籍確認で聞かれる内容は主に、
- 名前
- 生年月日
- 住所
などの基本的な情報なので、身構えることはありません。
職場に在籍確認の電話がかかってきたときのクレジットカード会社の名乗り方
職場に在籍確認の電話がかかってきた場合は、クレジットカード会社は2つの名乗り方があります。
- 個人名を名乗る場合
- 会社名を名乗る場合
これはクレジットカード会社によって異なりますが、どちらも可能性があるということを覚えておきましょう。
もし、カード会社名を名乗ってほしくない場合は、カードを申し込む時点でそのことをカード会社に相談しておくといいでしょう。
在籍確認のタイミングは審査の最終段階
クレジットカード会社は申込みがあると以下のような順序で審査を行っていきます。
- 申込み
- 自動審査
- 信用情報紹介
- 在籍確認
- カード発行
在籍確認は、自動審査と信用情報紹介が済んだあとの最終段階での確認となります。
消費者金融系カードの在籍確認
消費者金融系カードの在籍確認についてですが、他のクレジットカードの在籍確認とは変わりません。
在籍確認で聞かれるのは、申込者の基本的な情報だけですので、警戒する必要はありません。
電話で聞かれたことを堅実的に回答しましょう。
会社員以外がクレジットカードを申し込む際の在籍確認
会社の社員以外の場合の在籍確認についてご紹介いたします。
派遣社員が申し込む場合の在籍確認
派遣社員がクレジットカードを新規に申し込む際は、勤務先を「派遣先の会社」ではなく「派遣元の会社(派遣会社)」と記入する必要があるのですが、在籍確認のために、派遣会社に電話するのは、あまり少ないと言えます。
なぜ少ないのかと言いますと、派遣会社は派遣社員の名前を全て把握しているとはかぎらず、仮に在籍確認のために電話がかかってきても、その人はいないと回答され、それが要因となって、審査に落ちる可能性があります。
対策としては、
- クレジットカード会社に、勤務先の書き方について事前相談する
- ステータスが一番低いクレジットカードを選択する
- キャッシング枠0円を選択する
- 年会費無料のクレジットカードを選択する
などが挙げられます。
パート・アルバイトが申し込む場合の在籍確認
パートやアルバイトの場合は、収入があれば申し込みができますので、通常と同じ様に在籍確認があります。
小売店や飲食店に努めている場合はその店舗に、屋外で仕事をするような仕事の場合はその事務所へ在籍確認が行われます。
学生が申し込む場合の在籍確認
学生の場合、クレジットカード会社が在籍確認のため、その学生が在学している学校に電話することはありません。
それ以前に、学生でもクレジットカードを申し込めるのかと気になるのですが、申し込めます。
ただし、
- 学生用クレジットカードが対象
- 保護者など親権者の同意が必要
- 年齢が18歳以上であること
- 高校生は申し込みが不可能
などの申し込み条件があります。
学生の場合、学生用のクレジットカードがあるので、そのクレジットカードを申し込むようにしましょう。
無職で申し込む場合の在籍確認
無職の場合は、在籍確認として自宅に電話がかかってくるのが基本です。
なぜそう言い切れるのかというと、無職にも様々なタイプが存在しているからです。
- 失業者
- 求職者
- 就職浪人
- 専業主婦または主夫
- ニート
こういったタイプが挙げられるのですが、それ以前に無職でもクレジットカードを申し込めるかどうかと、気になる人は多いと言えます。
無職でも、クレジットカードの申し込みは可能です。
なぜそう言い切れるのかというと、収入を得ている配偶者または親がいれば、申し込みが審査を通過できる可能性が高いと言えるからです。
もうひとつ、根拠があるのですが、その根拠は、専業主婦または主夫に向けたクレジットカードが存在していることにあります。
こういったクレジットカードは無職でも対応しているのがほとんどだと言えるでしょう。
個人事業主が申し込む場合の在籍確認
個人事業主の場合、自宅を店舗にしているのであれば、クレジットカード会社はその自宅に、在宅確認として電話をかけるのがほとんどです。
個人事業主と言っても、
- 在宅ワーク
- フリーランス
- 個人投資家(株やFXなどの専業トレーダー)
- せどりや転売
- アフィリエイター
- YouTuber
- ブロガー(ブログ広告収入を得ている人)
など様々なタイプが存在しています。
実質無職になるかもしれませんが、収入を得ている時点で個人事業主に該当すると言えます。
個人事業主だからと言って、クレジットカードの審査は勤め人より厳しいとは限らず、クレジットカード会社が最終的に求めている人は、十分な返済能力であることを理解しましょう。
まとめ
- クレジットカード審査の過程で在籍確認は必ずあると思ったほうがいい
- 在籍確認は勤務先だけでなく、親権者に電話がかかってくることがある
- 在籍確認を行う理由は本人確認だけでなく、申し込み時に記載した内容と信用情報を照合するためにある
- 派遣社員と学生は在籍確認なしなのがほとんど
- 無職でもクレジットカードに申し込めるが、在籍確認先は自宅に限定される
クレジットカード審査の在籍確認について紹介しましたが、在籍確認される可能性はあります。
在籍確認は本人確認のための理由だけでなく、申込者が記載した内容と、信用情報にある情報と照合させることが目的でもあります。
在籍確認のためにクレジットカード会社から、勤務先や自宅などに電話がかかってきた場合、慌てずに応答し、聞かれたことを素直に答えるようにしましょう。