クレジットカードを解約せずに処分するとどうなる?そのデメリット

切られてるゴールドカード


全く利用していないクレジットカードはどうすればいいのでしょうか?

「解約手続きしてから処分したほうが良いの?」

「面倒だからそのまま処分すればいいでしょ?」

「有効期限が切れれば自動的に解約になるでしょ!」

使っていないクレジットカードを解約せずに処分してしまおうと考える方は少なくないですが、これはリスクが高い行為なのでおすすめしません。

クレジットカードを解約せずに処分しても、自動的に解約になるわけではありません。手元にカードがなくても、番号とセキュリティコードさえわかっていれば支払いできるので不正利用される恐れがあります。

しかもクレジットカードは原則として自動更新になるので、解約せずに処分しても期限間近になると新たなクレジットカードが送られてきます。

今回は、クレジットカードを解約せずに処分することによるデメリットやリスクなどについて詳しく解説していきます。

使っていないクレジットカードはどうすればいいのか迷っている方はぜひ参考にしてください。

クレジットカードを解約せずに処分すると起こるデメリット

クレジットカードを解約せずに処分することで起こるデメリットは次の3つです。

  • 不正利用される恐れがある
  • 年会費がかかる
  • 解約手続きが不便

不正利用される恐れがある

クレジットカードを処分すれば手元から消えるから、誰かに勝手に利用されることはないと思いがちですが、実際そんな事はありません。

たとえば、ネット通販では「カード番号」「名義人」「有効期限」「セキュリティコード」などカード情報さえわかっていれば、手元にカードがなくても決済できてしまいます。

最近は明細書が届かないWEB明細対応のカードも多いですし、カード利用しても利用通知がこなかったりすると見逃してしまう可能性が高く不正利用を発見するのが遅れやすいです。

年会費がかかる

クレジットカードを解約せずに処分しても自動的に解約にはならないので、年会費有料だとそのまま年会費を払うことになります。

全く使っていないクレジットカードに年会費を払うのは非常に勿体無いですね。年会費が高額であるほどなおさらです。

中には、クレジットカードを使うかどうかわからないけど、とりあえず一枚持っておきたいという理由でカードを作る場合は、年会費無料のクレジットカードを作るようにしましょう。

解約手続きが不便

クレジットカードを処分してしまってから、解約手続きしようと思っても手元にカードがないため、解約に必要な情報がわからず非常に手間がかかってしまいます。

解約手続きは電話で行うこともありますが、音声案内だとカード情報を入力する必要があるので、手元にカードがないばっかりに手続きできないなんてことにもなりかねません。

また、カード会社によっては、解約したクレジットカードにハサミを入れて返却する場合もあります。

クレジットカードの解約手続きをせずに放置する事によるデメリット

解約の手続きが面倒だからと言う理由で、使っていないクレジットカードをそのまま放置している方は意外と多いです。

しかし、使っていないクレジットカードを解約せず放置していることで次のようなデメリットが生じてしまいますので注意してください。

  • 年会費を無駄に払ってしまう
  • 不正利用のリスクが高まる
  • 新規カードの審査に通りにくくなる

年会費を無駄に払ってしまう

クレジットカードは年会費無料のものが多いですが、中には「初年度のみ無料」としていて2年目以降は年会費がかかるクレジットカードもあります。

また、申込時は年会費は一切かからないと言っておきながら、後から有料に切り替えられてしまうこともあります。カード会社が経営難になったり計算違いによって突如年会費を有料にすることがあります。

年会費がかかっていることを知らず、知らずのうちに口座から引き落としされていたというケースは意外とあります。

使っていないクレジットカードは管理が疎かになりがちで、年会費がかかっていることに気づかない可能性は0ではありません。

一般的なクレジットカードなら年会費は高額ではないですが、それでも使っていないクレジットカードに年会費を払っているのは勿体無いですね。

不正利用のリスクが高まる

使っていないクレジットカードはきちんと管理していない可能性が高いです。

使っていないクレジットカードは財布に入れず自宅に置いたままにしている方も多いかもしれませんが、もし泥棒に入られてクレジットカードを盗まれてもその事自体に気づかない場合もあります。

そのまま不正利用されても気づけない場合もでてきます。

使っていないクレジットカードを解約せず放置していると、不正利用されたときに怖いもの。

管理ができていないがために、このようなリスクが高くなることは心に留めておきましょう。

新規カードの審査に通りにくくなる

クレジットカードの与信枠は、申し込みする人の年収などをベースに算出されます。

クレジットカードの保有枚数が多いほど与信枠は減っていき、使っていないクレジットカードの枠ももちろん計算に入れられます。

そのため、使っていないクレジットカードをきちんと解約しておけば、新たに作ろうとしていたカードの審査に通ったかもしれないということもあり得るのです。

このように、使っていないクレジットカードを解約せず放置しているのはデメリットしかありません。早めに解約しておきましょう。

クレジットカードに有効期限がある理由

有効期限

クレジットカードに有効期限がある理由は3つあります。

  • カードの老朽化対策
  • 再審査する
  • セキュリティ対策

カードの老朽化対策

クレジットカードは、プラスチック素材でできています。

しなやかで軽いプラスチックは、クレジットカードに最適ではありますが、経年による劣化は避けられません。

多少の汚れや傷は問題ないですが、磁気部分とICチップの部分が劣化してしまうとカードを使用することができなくなります。

カード自体の寿命も考えて、クレジットカードには有効期限が設定されているのです。

再審査する

クレジットカード利用者の属性や利用実績というのは一生変わらず同じということはありません。

いつ支払不能になるかもわかりませんので、カード会社は定期的に顧客情報を見直しする必要があるのです。

クレジットカード作成時と、その後では利用者の状況が変わることは十分あり得ますし、作成時よりもマイナス要素が増えていることも考えられます。

たとえば・・・

  • 消費者金融から借り入れしている
  • 利用代金支払いを延滞している
  • 新たにクレジットカードを作った
  • ローンを組んだ

特にカード会社が警戒すべきは利用代金支払いの延滞です。

たとえ数日程度の延滞でも、カード会社からの信用は一気に落ちます。

クレジットカードに有効期限があるのは、定期的にカード利用者の利用状況や信用度を確認するためにも必要となるのです。

セキュリティ対策

クレジットカードを定期的に新しくするのは、セキュリティ対策も兼ねています。

カード犯罪は日々進歩しており、対策を講じても新たな手口で不正利用されてしまうなど、一度対策してしまえば安心というものではありません。

セキュリティ対策は常に最新でなければいけないので、カード更新はカード本体のセキュリティ対策のためにも必要不可欠なのです。

有効期限が近いのにカードが来ない理由

クレジットカードは、有効期限が近くなると自動更新されて、新たなクレジットカードがカード会社から送られてきます。

中には、更新の案内をしてから電話や郵送で手続きするクレジットカードもあります。

ただ、原則として事前に連絡することなく自動的に新しいクレジットカードが届けられます。

更新後のクレジットカードは、カード番号は同じで有効期限とセキュリティコードは変わります。

更新間近なのに新しいクレジットカードが届かないというケースもあります。

この場合に考えられるパターンは4つあります。

  • 一度もカードを使わなかったため自動的に解約された
  • 延滞を繰り返す
  • 住所変更の届け出を忘れていてカードが届かない
  • カード発送が遅れている

一度もカードを使わなかったため自動的に解約された

クレジットカードを作ったけど、一度も使用せずに有効期限が来てしまったというケースは珍しくありません。

とりあえず作ってみたけど、結局使わずに終わってしまったという方は意外と少なくないようです。

年会費無料で発行しているクレジットカードだと、使ってもらわないとそのカード会社の利益になりませんので、有効期限が過ぎると自動的に解約にしてしまうこともあります。

延滞を繰り返す

カードを使っているのにもかかわらず自動的に解約にされてしまったという場合は、カードの使い方に問題があると見たほうが良いでしょう。

特に考えられるケースとしては、遅延や延滞を何度もしていることです。

クレジットカードは信用の上で成り立っている契約ですから、信用を損なうような使い方をしているとカード会社から自動で解約にされてしまう可能性が高いので注意しましょう。

住所変更の届け出を忘れていてカードが届かない

クレジットカード作成後に引っ越しして住所が変わった場合、カード会社には住所変更の届け出をしなければいけません。

住所変更の届け出を忘れたままカード更新の時期を迎えると、旧住所にカードが送られることになります。

郵便局に転送届を出せば、旧住所宛の郵便物は新住所に転送されるのが原則ですが、クレジットカードは「転送不要便」となるため、新住所に転送されることはありません。

この場合、新しいクレジットカードはカード会社に戻されることとなります。

カードが返送になってしまうと、カード会社はその顧客を住所不明として扱い解約にしてしまう可能性があります。

「自動で解約されたなら手間が省けて良いのでは?」と思うかもしれませんが、実際のところクレジットカードがカード会社に返送されたのか、誰かの手に渡ってしまい不正利用されているかがはっきりしません。

不正利用のリスクを考えると、自動解約されるのを待たずに自分から解約の連絡をいれるようにしましょう。

処分の前に必ず解約をしよう

クレジットカードを解約せずに処分するのはリスクが大きいです。

「使っていないから」「有効期限が切れているから」という理由で、解約せずに処分するようなことはやめましょう。

有効期限前のクレジットカードだと不正利用される恐れもありますし、年会費有料なら使っていなくても費用がかかりますので勿体無いです。

トラブルを未然に防ぐ意味でも、きちんと解約手続きを済ませてから処分するようにしましょう。

クレジットカードの解約方法は簡単にできる!解約方法を解説

クレジットカードは作ってしまうとなかなか解約させてもらえないのでは・・・と不安になってしまうかもしれませんが、実際はそんな事ありません。

また、解約手続きが面倒そうだからという理由で解約しないで放っておく方も少なくないです。

結論を言えば、クレジットカードの解約は簡単にできます。ここではクレジットカードの解約方法を解説していきます。

カード解約は電話で伝えるだけでOK

クレジットカードの裏面にはカード会社の電話番号が記載されています。

その番号に電話をかけて、オペレーターに「カードを解約したいのですが・・・」と伝えるだけでOKです。

これだけでクレジットカードの解約ができます。時間にして5分もかかりません。

解約理由は聞かれない

基本的にカードを解約する理由を聞かれることはありません。

使わなくなったクレジットカードはいつでも即解約可能です。

中には解約理由を聞いてくるカード会社もありますが、

  • 使わない
  • 他に使いたいカードがある
  • 年会費が高い

などなど、理由を問わず解約できるので安心してください。

解約手数料はかからない

カードを解約すると損害賠償金や手数料を払わないといけないと考えてしまう方もいますが、そんなことはありません。

カード解約は無料でできます。

一部のカード(JCBカードなど)は解約手数料をとることもあるようですが、全体の0.1%程度です。

解約しても年会費は戻ってこない

ちなみに、年会費を払っていても解約して戻ってくることはありません。

仮に年会費を払った翌日に解約しても、一切カードを利用していなくても解約費は戻されません。

クレジットカード解約時の注意点

注意点

クレジットカードを解約する上で注意しておきたい点をまとめてみました。

はじめて解約する方にとって解約手続きはハードルが高いように思えますが、案外すんなり終わってしまうものです。

あらかじめここで紹介する注意点を理解して行えば、何ら怖いことはありません。

未払い残高に注意する

カード解約すると、そのときに残っている残高は一括返済を請求されます。

手元にお金が充分でない場合は、きちんと返済が終わってから解約するようにしましょう。

作ったばかりのカードを解約しない

作ったばかりのクレジットカードをすぐ解約するのはおすすめできません。

理由は単純で、カード会社からの心象を悪くしてしまうからです。

入会特典が魅力的なクレジットカードも多数ありますが、それ目当てで作ったと思われてしまい印象は最悪です。

下手すると、そのカード会社では2度とクレジットカードを発行してくれなくなってしまうかもしれません。

なぜカード会社からの心証が悪いのかというと、カード発行するにもお金がかかっているからです。発行費、郵送代、人件費などなど一枚のクレジットカードを作るのに数万円のお金がかかっているのです。

それなのに作ってすぐ解約されてしまえばカード会社からの心象が悪くなるのは当然と言えます。

作成したカードは最低でも半年以上使い続けてから解約されることをおすすめします。

ポイントを使ってから解約する

クレジットカードを解約すれば、それまで溜まっていたポイントは全て無価値です。

少額であれば問題ないですが、数千円以上のポイントが溜まっていたのに使わずに解約してしまうのはもったいないです。

解約する前にポイントは必ず利用しましょう。

家族カードやETCカードも使えなくなる

クレジットカードを解約すると、それに付随している家族カードやETCカードも使えなくなります。

クレジットカードで決済しようと思っていたのに使えなくて困った、高速道路のETCゲートで迷惑をかけてしまったなんてことにもなりかねませんので、この点もきちんと確認したうえで解約しましょう。

また、電子マネーを連動している場合も、カード解約すれば使えなくなるので気をつけてください。

カード引き落としにしている場合は要注意

電気やガスなどの公共料金や携帯電話料金の支払いを、解約しようとしているクレジットカードで引き落としにしている場合は、事前に他のカードに変更してから解約しましょう。

特に携帯電話料金の場合、スマホを分割購入していれば延滞すると信用情報に傷がついてしまう恐れがあります。

解約する前にかならず他のクレジットカードに変更しましょう。

まとめ

クレジットカードを解約せずに処分してしまうリスクについてご理解いただけたでしょうか?

最後に今回の話の内容をまとめましょう。

  • カードを解約せず処分すると不正利用などのデメリットがある
  • 不要なカードを解約しないで放置している場合もリスクがある
  • カードの使い方が悪かったり、住所変更するとカード解約になることもある
  • 残高が残っていないか本当に解約したほうが良いのかなど確認したうえで解約すること
  • 解約はカード会社に電話で伝えるだけ。手間はかからない

クレジットカードの解約は手間がかかる、なかなか解約させてもらないかもしれないと自己判断で解約せず放置したり、処分してしまう方も少なくないです。

しかし、クレジットカードの解約は簡単にできますし、きちんと解約した上で処分しないと不正利用などの被害に遭う恐れがあります。

面倒と思わず、不要なクレジットカードは解約するようにしましょう。